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「更新料を支払う条項」は使ってはならない。 今度は契約書が訴えられた。

更新料問題の最高裁判決が話題となっています。
近いうちに最終判断が下される、と報道されていますが、どんな結果が出るのでしょうか。
実は、それとは別の大きな問題が持ち上がっています。
「更新料条項使用差し止め」を求めて訴えられています。

今までの「更新料裁判」は、過去に結ばれた契約に対して、消費者契約法違反かどうかを問うものでした。それに対して「差し止め裁判」は、今後の新規と更新の契約書に、「更新料を支払う条項」を一切使用してはならない、ことを求めています。

今までは「契約自由」の原則があり、契約書にどのような条項を盛り込むかは、当事者が了解していれば、他人からとやかく言われることはありませんでした。
その条項が「公序良俗」に著しく反していたり、借家法・消費者契約法に違反するものであれば、裁判によって無効等の軌道修正がなされることになります。しかし「差し止め裁判」は、その条項を使用することすら禁じるものです。

今回は、三井ホームエステート(東京都千代田区)とジェイ・エス・ビー(京都市)の2社が提訴されています。それぞれは別の裁判ですが、もし「使用差し止め」が認められると、2社は今後の契約書に「更新料を支払う条項」は使えなくなります。もちろん2社以外は使えますが、その結果は、今後の更新料裁判に大きく影響することになるでしょう。そういう意味では、今までの個別の裁判よりも、その影響が大きいのです。

「更新料問題」は、全国のオーナーに共通の問題ではないのですが、「行き過ぎた消費者保護」という観点で見ると、同じ根っこの問題であることが分かります。原状回復費用もそうですし、「滞納家賃の督促行為の規制」もまな板に乗っています。今後は、「礼金」や「共益費」にも火の粉が降りかかるかもしれません。

プロパティマネジメントの目的は、「オーナーの収益の確保」です。いくつかの選択肢の中で、どの方法がオーナーに多くの利益をもたらすか。その答えを見つけて、オーナーに提案・説得し、上手く首尾を遂げることが「仕事」です。目先の利益でなく、中長期の視野で判断する必要があります。

オーナーへの提案内容は、管理会社によってそれぞれ異なってしかるべきで、ひとつの正しい答えがあるわけではありません。そもそも、賃貸経営する目的が、オーナーによって違うのですから。

ただ、「標準的なオーナー」を仮定して述べることが許されるなら、
更新料は徴収しない方がいいと思っています。
原状回復費用も、国土交通省のガイドラインに、ほぼ従った方がいいでしょう。
これは僕の個人的な意見で、現場の皆さんから賛否両論があると思います。仮に、私たちが「そう考えた」としても、オーナーは聞きとどけてくれない事が多いでしょうし・・・。

ただ、次のように考え方は大切かな、と思います。
ひと組のお客様(入居者)の平均入居期間を4年として、この間の収入を最大にすることを「一番大切」に考えること。そして、守りたいのは「契約賃料」です。これを下げたら、4年間にわたる毎月の実効賃料が減り、物件の価値も下がります(投資用不動産は収益還元法ですから)。この「最後の砦」を守るためなら、家賃の1ヶ月相当の更新料や、2ヶ月程度の原状回復費用など、目をつむってもいいのではないでしょうか。(現実には、一番最初に「最後の砦」を明け渡すよう進言する管理会社が多いみたいですけど)

今回の記事の要点は、個別に争われている「更新料が是か非か」と言う問題が、「更新料の支払い条項を契約書に書いてはならない」という根本的なところに踏み込まれていることです。消費者契約法の改正で、そのような裁判を起こすことが可能になったのです。(それが出来るのは適格消費者団体に限られますが)
この「使用の差し止め」が認められれば、大手の賃貸管理会社の契約書は、軒並みに訴訟の対象にされるかもしれませんね。このような現状は、関東と京滋地区のオーナーには知っていただいた方がいいのではないでしょうか。

 

 

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