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【賃貸管理実務シリーズ】モデルルーム化

退去受付から入居完了までの流れを
シリーズで解説しています。

この間の「家賃の空白期間」を
最短にできるような
賃貸管理の仕組みを作り上げましょう。

 

今回のテーマは
モデルルーム化についてです。

 

空室対策の提案のところで
「部屋の見せ方を工夫する」
と書きました。

その代表的な方法が
カーテンや家具や生活小物をセットする
「モデルルーム化」と言われる手段です。

モデルルーム化が賃貸管理の世界で
いつ頃から始まったのかは正確に覚えていませんが
15年くらい前には新聞等で紹介されていたと思います。

どちらかの管理会社さんが先駆的に始めたアイディアが
全国に広まっています。

 

募集中の部屋をモデルルーム化するのは
本当に効果があるのか?

効果があるなら
すべての部屋をモデルルームにすべきか?

モデルルームにするとしても
効果があり、そして効率の良い方法は?

 

そんなことを考えたいと思います。

 

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本当に効果があるのか?
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何も置いていないガランとした部屋と

生活感が漂う家具や生活小物がセットしてある部屋

お客様は「どちらの部屋が自身の生活をイメージできるか」
と言えば後者に決まっていますよね。

だから「効果はある」ことは間違いありません。

問題は、
時間と手間と費用がかかりすぎる、ということです。

 

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すべての部屋をモデルルームにすべきか?
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効果があるならすべての部屋で実施すべき

と思うかもしれませんが、

いくつかの理由でその意見には反対です。

 

たとえば空室のAとBがあり
両方とも長期にわたって空いていたとします。

Aにはそこそこの反響があり
業者からの問い合わせもあります。
しかし案内してもなかなか決まらないのです。

一方のBは反響や問い合わせが少ないです。
部屋を見に来るお客様の数が足りていません。

 

このケースなら
Aはモデルルーム化した方が良いですよね。

現地で
お客様に気に入っていただける飾り付けと
迷った気持ちを後押しするような条件を考えたいです。
たとえば「希望の設備をつけます」というようなサービス。

 

Bは手間をかけてモデルルームにしても
その効果を発揮する状態ではないのです。

反響や問い合わせを増やす工夫と
業者が紹介してくれるような条件を考えたいです。

価格で検索にひっかかりやすくしたり
業者のインセンティブを変更したり。

 

このように、
モデルルーム化というのは手段で有り
その部屋によって必要か否かは違ってきますよね。

 

 

もうひとつの理由は「時間と手間の問題」です。

退去立会から入居完了までの作業は
とても多く煩雑です。

だから作業には
優先順位とメリハリをつけることが大事です。

モデルルーム化という手段を使わなくても
決まる部屋ならできるだけ避けたい作業です。

 

なので
モデルルーム化のルールを決めてください。

たとえば、
管理物件をABCにランク分けしてみます。

Aは、空いてもすぐに決まる物件。

Cは、空くと決めるのに苦労する物件。
築年数が古かったり場所が悪かったり
人気の無い「3点ユニットで15㎡」とか。

Cが空いたら迷うこと無くモデルルーム化する、
と決めておくのです。

Aは言うまでも無く
モデルルームにする必要はありません。

 

BはAとCの中間です。

この場合は、
複数の部屋が空いたときは
「一部屋はモデルルームにする」と決めておく。

あとは部屋と状況によって判断します。
これがBランク物件のルールです。

結果的に募集中の2割か3割の部屋が
「要モデルルーム化部屋」となるかもしれませんね。

 

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効果があり、そして効率の良い方法は?
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それにしても
モデルルームの作業は手間がかかります。

僕はコンサルティング先で手伝ったことがありますが、
大いに汗をかいて

「僕らの時代はこのアイディアがなくて良かった」
と本気で思いましたよ(笑)

重い家具をセットするなら二人がかりになります。

 

多くの部屋をモデルルームにしておくには、
多くの家具や小物を用意しておかなければなりません。
使わないときは保管しておくスペースも必要です。

 

こういうときは
「だからモデルルームはやらない」ではなく

「どうしたら効率よくできるか」を考えるのです。

自分たちで工夫して「テストしてみる」
というクセつけると良いですよ。

 

ひとつのアイディアは「モデルルーム写真」です。

家具や小物をセットして
写真を撮ったら片付けてしまうのです。

そして大きく引き延ばしてパネルにした
モデルルーム写真を部屋に置いておくのです。

お客様には
ガランとした部屋と
モデルルームとなった部屋を見比べて
イメージを膨らませていただけます。

邪魔にはならない
カーテンと照明器具は付けたままで良いと思います。

そのままお客様に使っていただいてもいいですよね。

モデルルーム写真があれば
インターネット掲載用にも使えますし、

なにより、
一度だけ撮影しておけば次の空室でも使えます。

すべて同じ間取りの物件なら
一枚のモデルルーム写真があれば足ります。

もちろん
「そこに家具があった方がよい」かもしれませんが

でも「時間と手間と費用」と
その反対に「効果」という錘(おもり)を乗せて
判断しなければ現場が疲弊してしまいます。

もう一度書きますが
モデルルーム化は手段であって目的ではありません。

やらなくて済むなら
やらない方が良いのです。

 

もうひとつの利点は
「何部屋分もの家具がいらない」ことです。

たとえばソファとテーブルを使う場合は

部屋の床の色に合わせて
2~3セットを用意すれば
使い回すことができます。

床の色は「濃い色」と「中間の色」と
「白っぽい色」に分けられますから
この3色に合う家具だけで間に合うのです。

そしてソファとテーブルの回りの
ラグマット、クッション、フェイクグリーン
などの色使いで特徴付けをします。

 

このルールについては以前メルマガで
僕が専門家にインタビューしたYoutube動画を
紹介してありますので探してみてください。

メルマガタイトルは
「センス良くモデルルームを作る方法」です。

※グーグルで検索したら上位に表示されていました。

 

 

さて、まとめです。

モデルルーム化は効果があります。

しかし
手間と時間と費用と保管スペースの問題があります。

なので「ルール作り」が不可欠です。
ルールがないと行動が一貫しないので
「その場しのぎ」になります
効果が少なかったり非効率になります。

モデルルームにする部屋としない部屋を決めましょう。

モデルルーム作りの社内基準を考えましょう。

 

そして最後に
「モデルルーム化の費用は誰が出す」という議論ですが、

今回のメルマガで僕が提案した方法なら
あなたの会社で負担するのが良いと思います。

そして費用を負担するなら
管理メニューに「モデルルーム化」という項目を
しっかりと明示しましょう。

次回のテーマの「空室管理」もメニューに入れましょう。

それによって1%でも管理料を上げられたら良いですし
たとえ上げられなくても

4%や3%の値下げ競争の中で、

あなたの賃貸管理が5%を維持出来る
理由になります。

 

 

次回は「空室管理・巡回」です。

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