1. ホーム
  2. 賃貸管理ブログ >
  3. 営業純利益の登場

営業純利益の登場

1 潜在総賃料
-空室損
-値引き損
-未回収損
-入居時のサービス損
2 実効賃料
-運営費
3 営業純利益
-負債支払額
4 キャッシュフロー

 

実効賃料のことを、EGI (Effective Gross Income)と呼びます。

 

「潜在総賃料」や「空室損」などは、賃貸管理会社が把握することができますが、

これから説明する「運営費」は、オーナーに教えてもらわなければ分かりませんね。

だから、

オーナーの収益を知るには、今まで知らなかったデータを、

オーナーから聞き出さなければなりません。

それだけ、オーナーの懐に入り込む必要があるのです。

 

さて、運営費とは、賃貸経営をするうえで必要となる費用・・・・

つまりは、ランニングコストのことです。

 

どんな項目があるか、というと、

・税金(固定資産税 等)
・保険(火災保険、施設保険 等)
・管理手数料(私たちがいただくもの)
・水道光熱費(共用部分)
・修繕費(資本的支出とならないもの)
・設備保全費(定期点検費 等)
・リース代
・備品代
・事務代
・その他  などです。

 

ローンの利息は入りません。

減価償却も入れません。

 

実効賃料から、この運営費を引くと、

知りたかった「営業純利益」が出てきます。

オーナーの賃貸経営による収益です。

 

この営業純利益は、NOI (Net Operating Income)と呼ばれて、

物件の実力を表す、とても重要な数字です。

 

たとえば1億円で売りに出ている中古の木造アパートがあったとします。

チラシには、

「現在満室稼働中。年間1000万円。利回り10%」と書かれていたりします。

 

年間賃料1000万円÷売り出し価格1億円=利回り10%

 

この場合の年間賃料は「潜在総賃料」のことを言っています。

この賃料が、ズーっと入り続けるワケではありません。

ロスを20%くらい見込むとすれば800万円になります。

 

潜在総賃料1000万円-ロス200万円(20%)=実効賃料800万円

 

そして、運営費を15%くらい見込むと650万円になります。

 

実効賃料800万円-運営費150万円(15%)=営業純利益650万円

 

したがって、この物件の実力は年間650万円なので、

本当の利回りは6.5%なのです。

 

営業純利益(NOI)650万円÷売り出し価格1億円=6.5%

 

この6.5%を、実質利回りとか、ネット利回りといいます。

チラシに書かれていた利回りは嘘ではありませんが表面利回りです。

「絵に描いた餅」ですね。

 

チラシを作った不動産業者も、

その数字を信じて顧客に紹介する仲介業者も、

それを購入するオーナーさんも、

みんな、営業純利益(NOI)という指標のことを知らない方たちだったりします。

 

このように、営業純利益(NOI)というのは、

アパート経営するオーナーにとって、とても重要な数字です。

 

「オーナーさん、昨年の平均稼働率は90%でした」

と言って成果を報告するのではなくて、

「昨年の営業純利益は1200万円で3%伸びました」

と報告できると「収益増型賃貸管理」をやっているなー、と思いますね。

 

稼働率を高くするのは収益を増やすための手段ですから、

「手段の成果」を報告するのは、ピントがずれているのです。

 

いかがですか・・・・?

 

この面倒な数字の話は明日で終わります。

 

明日はキャッシュフロー・・・・・

 

管理と仲介手数料が増える!無料メルマガ 賃貸管理戸数を増やし、仲介売り上げを増やすために役立つメールマガジンを無料で公開しています。 →さらに詳しく知りたい方はこちらをクリック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です