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新人スタッフに特に伝えたいこと(3)

賃貸の新人向け研修で教えているなかで、
特に強く伝えたい項目をピックアップしています。

「『内見』は街を案内すること」

「内見に行く」とか「部屋を案内する」とか言うと、ただ物件に連れて行くことと勘違いしていませんか。
それでは「よその不動産会社」と同じです。

お客様は「部屋を見せてください」と言いますが、
本当は(あるいは潜在的には)、街を見てみたいのです。
当然ですよね、この街で暮らそうか、と考えているのですから。
だから、街を案内してあげてください。
ちょっとした「市内観光」に連れ出すのです。

もちろん、相手によって「見たい」施設は異なります。
単身者、カップル、ファミリーによって、
通う会社や休日の過ごし方や趣味によって、
それぞれ「見たい施設」や「行きたい場所」があるはずです。
その情報は、お客様とのコミュニケーションの中で仕入れておくのです。

お客様は『あなた達』に部屋を見せて欲しいと期待しています。
その期待を裏切って、街を見せてあげましょう。

「『キャンセル』防ぐための工夫とは」

キャンセルを防ぎましょう。
出来れば「キャンセル・ゼロ」の営業スタッフを目指しましょう。

キャンセルの多いスタッフの共通点は、
まず「軽いクロージング」を行うことです。

お客様に「とりあえず」申し込みを勧めます。
「いつでもキャンセルできますよ」などと言ったりします。
「あなた」は、このようなクロージングは「絶対に!」にしないでください。
こんなの営業ではありませから。

お申し込みは「喉から手が出るほど」欲しいけど、
「いい加減な申し込み」はお断りです。

キャンセルを防ぐために「キャンセルの芽」を摘み取りましょう。
お客様が申し込みを決意した瞬間から「キャンセルの芽」が芽生えることがあります。
いくつかテクニックを披露します。

・申し込み手続きを「事務処理的」に行わない

申し込み手続きに入ると営業モードから、いきなり「事務手続モード」に入るスタッフがいます。
その小さな変化にお客様は敏感に反応するかもしれません。
まして、「選んでいる側」から「審査される側」に、劇的に立場が変わってしまったのですから、その心情の変化を理解しなければなりません。
「申し込みを決めたら態度が変わった」と思われては致命的です。
申し込み手続きは、さらに「営業モード」を高めてください。
「入居審査」への言及も最低限にすべきです。
お客様からみれば「場合によっては落としますよ」と言っているように受け取れますから。

・申し込み手続きが終わったあとに「物件を褒める」

『あなた達』が物件を褒めるのを、お客様は「営業トーク」として聞いている場合が多いでしょう。
当然ですね。
「営業トーク」として受けとめても「その通りだな」と思って決断してくれます。
お客様が申し込みを決めて手続きが終わったら、あなたは「営業トーク」を使う必要はなくなります。
お客様もそのように考えます。
だから、申し込み手続きが終わったあとに「物件を褒める」ことが大切なのです。
「本日は、本当に良い物件をご紹介出来て嬉しいです」
「この物件は、本当にお勧めなんです」
この言葉は営業トークではなく、あなたの「本音」に聞こえるでしょう。

・契約までは定期的に連絡を入れよ

申し込み手続きが終わり、その後の流れの説明を「完璧に」行ったら、
あなたは契約まで、お客様に連絡を入れる必要がないかもしれません。
でもお客様からすれば、
「物件を勧めているときは。あんなに熱心に連絡をくれたのに・・・」と感じるでしょう。
営業は、お客様が契約書にサインする瞬間まで続きます。
それまで「気を抜いて」はダメです。
特に用事がなくても定期的に連絡を入れましょう。
「お元気ですか。風邪など引いてないですか」
こんな電話ひとつでも、お客様は嬉しいはずです。
逆に、「用事があるときしか連絡はしない」と、
知らない間に「キャンセルの芽」が育っているかもしれません。

・前倒しで進めること

お客様が契約書にサインする瞬間まで、キャンセルの可能性が消えません。
そのため、あらゆる手続きを「前倒し」で進めます。

まず、「申し込み受付」から「審査結果の連絡」までの時間です。

サラ金なら、その場で審査結果を伝えます。
賃貸の入居審査は、なぜ、1日とか2~3日かかるのでしょう。
「入居審査の作業」にそれほどの時間はかからないはずですが。

「審査結果を待っている時間」が、最もキャンセルの危険の高い時間帯です。

次は、「審査結果の連絡」から「契約書類の説明」までの時間です。

この時間も1日~2日以内に、「なるべく短く」すべきです。
どうしても1週間後になってしまうなら、書類一式は先に「郵送」してしまう方法もあります。
お客様は、ご自分の名前の入った書類一式を受け取ったら、覚悟が決まってキャンセルはしにくいでしょう。
「契約書類の説明」が済むまでは、お客様はキャンセルに対して「フリーハンド」の状態なのです。

参考までに、
僕が現場にいたときは、申し込みと同時に「契約書類の説明」をしていました。
重要事項の説明もです。

最後は、「契約書類の説明」から「契約と決済」までの時間です。

ここは1週間か、長くても2週間以内で終わらせましょう。
お客様の入居日に関係なく、とにかく一日も早く契約に漕ぎ着けるのです。

そうして、キャンセルの可能性は「ゼロ」となります。

「入居後に挨拶に行くこと」

契約が終わったら、
鍵を引き渡したら、
賃貸仲介の業務はおわり、と思っているスタッフが多いようです。
本当は、
「お客様が無事に入居出来て、電気・水道・ガスが使えること」を確認できて、
営業の仕事は終わるのです。
(厳密に言うと、新たなスタートなのですが)

だから、入居後に挨拶に行ってください。
管理担当スタッフが行くかもしれませんが、営業を担当した「あなた」も行くべきです。
「何か不都合はございませんか」と尋ねてください。
お客様は喜ぶと思います。
もし不都合があればチャンスですよね。
簡単な手続きで解決して差し上げれば、お客様は「もっと」あなたを信頼してくれるでしょう。

たとえ、客付け業者の立場でも、入居後に挨拶に行くべきだと思います。
管理している会社の担当者は挨拶に来ませんから、あなたの行為が心に残るはずです。
その後は(次の項目の)「お礼状」などを出し続ければ、お客様との関係が途切れることはありません。

「『お礼状』や『挨拶状』を出し続ける」

あなたが、控えめに見ても、月に10件の契約をするとします。
年間で120件です。
3年間で360件です。

3年経つと、あなたのすぐ近くに360の「知り合い」が暮らしていることになります。
この方たちとの「ご縁」を切ってしまっても勿体ないです。
年に1回でもいいので(出来ればもっと多く)、あなたからのメッセージを送り続けてください。
年賀状や暑中見舞いはノーカウントです。

それが、あなたからの、『お礼状』や『挨拶状』です。

以上、
3日間の新人研修の中で、
特にメッセージとして強く伝えたいことをピックアップしてみました。

初心を思い出す。
新人の指導に活かす
など、役に立てる内容がありましたら嬉しいです。

しかし、先週の研修は東京開催の「106回目」でした。
歳をとるはずですね・・・

 

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