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管理メニュー作りに取り組む

「管理メニューを見直しませんか?」と書きましたが、
結構、管理メニューが明確でない会社さんも多いですね。

管理メニューがまったく存在しない、とはいうことではないのですが、
「何となく・・・・・ある」というレベルが多いと思います。

メニューのない飲食店なんて ありませんよね。
(メニューが「時価」と書いてあるお店もあるかもしれませんが、
僕の人生では縁がありませんでした)

商売に「メニュー」は大切だと思います。
メニューに、その会社の姿勢が表れていますから。

そんなわけで、もし思い当たるようでしたら、
一度、真剣に「メニュー作り」に取り組みましょう。

メニューを作ってオーナーさんに見せる効用は、
何といっても、「やることと、やらないこと」が明確になります。

よくある例ですが、

「このアパートの管理をしっかりやります」
「おう、頑張ってやってくれい」

こんな調子で管理を請け負ったところ・・・・・・。

季節が巡って初夏になると雑草が見立つようになります。
ある日オーナーから、
「雑草が生えてきたので処理しといてね」と言われて、
「ええっ、除草作業はメニューに入ってないのに・・・・・」
と思っても後の祭りです。
いまさら「別料金です」とは言いにくい。
一度でも除草しようものなら、
一生やるのが当たり前になってしまいます。

メニューの中に、
「除草作業・・・・・○○○円」とか
「除草は別途見積もらせていただきます」と書いてあれば
このような行き違いはありません。
言葉で「除草は料金に含まれてません」と言うと、
なんだかケチくさい話になりますが、
メニューに書いてあれば何の問題もありませんね。
聞き違い・思い違いもありません。

こんな例もよく聞きますね。

賃料の滞納が長期化したり夜逃げされたときに、
「お宅でつけた借主なのだからお宅で弁償してくれ」
みたいなことを言われます。
(このような、賃貸経営者としての覚悟ができていないオーナーもいます)

オプションメニューとして「滞納保証」について説明してあれば、
「これを選ばないときは滞納賃料の保証はしない」
ということになりますので、
「家賃を取りはぐれても当社は責任をとれませんので」
なんて不毛な会話はしなくて済みます。

では、どんな管理メニューを作ったらいいでしょうか。

基本メニューは下記のようになると思います。

○借主募集と入居審査。
○賃料の集金、初期督促、報告、精算。
○トラブル、クレーム処理。
○退去立ち会い、敷金精算。
○契約更新処理。(関東と京滋地域などのエリア)

この業務の料金は、集金した賃料(共益費は含まず)の5%が標準です。

メニュー戦略として、
この料金を3%に下げて管理物件を獲得する、
という考えもありますが僕は反対です。

地域の中で価格競争を始めたら、
賃貸管理は「割の合わない」仕事になってしまいます。

むしろ管理オーナーさんの数が同じなら、
単価を上げて売上額を増やしていくべきです。

どんなことでも、私たちの経験や知識は、
お金に換えることができるはずですから「安売り」は避けた方がいいです。

逆に、このメニューで「7%の管理料」が頂けないかを
検討した方が建設的だと思います。
単なる「代行業務」なら、せいぜい5%か、
あるいはダンピングされる運命かもしれません。
でも「収益増に結び付くプロパティマネジメント」なら、
7%でもオーナーは得をするかもしれません。

つぎは、「建物・設備のメンテナンス」メニューです。

これらは料金体系が異なるで、基本メニューと分けるのが一般的です。

事例に挙げた「除草作業」メニューは、ここに入ります。

○日常清掃(週1回以上を基本)
○定期巡回点検(昼夜2回の巡回を基本)
○各設備の法定点検(消防、電気、受水槽、浄化槽、エレベーター等)(法律の定めによる)

プロパティマネジメント的な考えでは、
これらのメンテをしっかり行うことが、
借主・入居者の安全を守り、しいてはオーナーに収益をもたらします。

この管理を請け負わずにプロパティマネジメントは実現できないでしょう。

もちろんコストは下げなければなりません。
借主の安全と快適性を保持できる範囲で・・・・。

各設備の法定点検については、
オーナーから直接請け負うのは避けましょう。
(もっとも、資格が必要な業務なので請け負えないはずですが)

建物・設備の不備によって、
借主やその関係者に危害を与えてしまうリスクをオーナーは抱えています。
これはオーナー業の宿命です。

法定点検を行うのは、
このリスクを軽減させるためでもあります(リスクはゼロにはできません)。

その時に、
賃貸管理を請け負っている私たちがリスクを負ってはいけません。

契約上、法定点検を私たちが直接請け負うと、
そのリスクを背負う危険があります。

ですから、良い点検業者を選び、オーナーに紹介し、
契約は直接にしていただくようにします。

業者からバックマージンを受け取るのも、
僕個人としては避けた方がいいと思っています。

※それぞれの作業の具体的内容については、別のテーマのときに書きたいと思っています。

最後に、オプションメニューです。

○滞納保証
○空室保証
○サブリース

これらの「保証メニュー」には反対される方も多いと思います。
僕も特に勧めているわけではありません。

ただ「食べず嫌い」はやめて、検討だけはしてはどうでしょうか。

十分に検討したうえで
「オーナーの収益第一のポリシーに合わないから採用しない」と結論するのと、

「よく分からないけど、とにかく(面倒だから)やらない」というのとでは、

同じ「やらない」でも違いがあります。

たとえば「サブリース」を検討したうえで
「やらない」と決めたとすれば、
新規のオーナーさんから
「サブリースをしてもらえないか」と要望されたときに、
「当社がなぜサブリースをやらないか」が明確に説明できます。

「オーナーの本当の利益を考えたらサブリースは採用すべきでない」
という主張は説得力があります。
ライバルが「商品」として持っている以上は、
私たちも検討すべきでしょう。

特に「滞納保証」です。

いまは、多くの管理会社が連帯保証会社と提携しているでしょう。
僕が現場にいても連帯保証会社を使っていると思います。
ただし、問題もありますね。
倒産したらどうするか。

話は横道に逸れますが、
昔、リプラスという大手がが倒産した時に、
管理会社の対応はふたつに分かれたと思います。

・「倒産してしまったので仕方ないですね」と言って、
リスクや経費増をすべてオーナーに転嫁した管理会社

・「滞納の時は当社が督促して、万一の時は保証します」と言って、
リスクや経費増を負った管理会社

どちらがオーナーの信頼を勝ち得たでしょうか。

とにかく連帯保証会社は倒産のリスクがあります。
そのとき、連帯保証人のいなくなったオーナーさんを、
どのように守りますか。

管理メニューとして、
「連帯保証会社を使いますが、万一の時は当社が保証します」、
というのが「滞納保証」です。

この前提に立つと、

・入居審査のノウハウも確立してきますし、
・個人の連帯保証人を要求するかもしれませんし、
・初期督促の行動も、的確・迅速になると思います。

もちろん、私たちの経験と知識を駆使したサービスなので、
無料で提供することはありません。

このように、管理メニュー作りを、
社内で真面目に取り組んでみてはいかがでしょうか。
見過ごしていたものが見えてくるかもしれません。

何より、
既存の管理オーナーさんに満足し続けていただくために、
そして、
新規のオーナーさんにライバルよりも魅力的に評価していただくために、  です。

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