敷・礼、仲介料ゼロで入居
センチュリー21共済利用の新商品 家主に増収保証

   

 センチュリー21・ジャパンはこのほど、賃貸住宅の入居希望者が入居時に月額賃料の1.8カ月分の会費を払って「入居者クラブ」に入会すれば、敷金と礼金に加えて賃貸仲介手数料も不要になるほか、オーナーの賃料収入も一定条件のもとで増加を保証する新サービス「スーパー賃貸」を開発した。

 加盟店で構成する共済会はオーナーが入会する「オーナーズ倶楽部」の会費で運営する。オーナーが支払うこの会費負担は、現行の賃料に上乗せして回収することで新たな負担を回避する仕組み。上乗せ賃料を払う入居者も入居時の初期負担が大幅に軽減されるため、結果的にトータルの負担が軽減される可能性が高いという。入居者の初期負担の軽減による入居率アップと、オーナーのリフォーム費用削減が狙い。

 スーパー賃貸では、退去時のトラブル発生率が高いリフォーム費用(原状回復費用)も一定割合まで共済会が負担することで、敷金を払わない入居者の将来負担も解消した。入居者の責任による破損や修繕は除外されるものの、床や壁クロス、建具、設備などのリフォーム費用は入居2年で2.1カ月分、4年で3.1カ月分など、最大3.9カ月分を共済会が保障する。
 一方、礼金収入がなくなるオーナーには、共済会に支払う会費を賃貸借契約の更新ごとに減額していくことで、更新後の家賃が変わらなければ家賃収入が最大6%までアップする保証も取り入れた。
 
 オーナーの会費負担は初回の賃貸契約(2年間)が1カ月当たり月額賃料の6.5%で、次の更新または再契約時が4.5%。引き続き2年ごとに2.5%、0.5%まで低下する。
 例えば、元の賃料が7万円の物件にスーパー賃貸を導入した場合、オーナーは会費として負担する6.5%相当額である5000円を上乗せした7万5000円で入居者を募集。2年後にも7万5000円の賃料で更新できた場合には、オーナーの会費負担は4.5%相当額の約3500円に減額されるので、7万5000円賃料収入から会費分を差し引いた7万1500円が実質的な収入になり、当初の7万円より約2%収入がアップする仕組み。

 これを3回更新まで繰り返すと、最大6%の増収効果があるほか、仮に更新によって賃料が値下がりしても、会費負担の減少分に見合う6%までの値下がりならオーナーは当初の収入を維持することが出来る。
 入居者も敷金・礼金2カ月ずつに手数料1カ月を支払う通常の賃貸借契約と比べると、7万5000円の物件の場合で初期負担を24万円削減することができる。