1. ホーム
  2. 管理を増やす賃貸管理とは >
  3. いつも「まんべんなく」成績の良い営業マンになるために

いつも「まんべんなく」成績の良い営業マンになるために

8月4日5日の二日間、東京で「賃貸仲介研修」を行うので、その資料作りをしています。
いつも思うのですが「資料作り」の度に、新しい発見があって勉強になります。
参加する方より準備する我々の方が勉強になっているのではないか、と思うくらいです。

今回の記事は、
「賃貸仲介研修」に新しく手を加えた「くだり」を紹介しましょう。
タイトルを付けるならば、
『いつも「まんべんなく」成績の良い営業マンになるために』 でしょうか。

※お忘れなら4月18日の記事『いつも「まんべんなく」成績の悪い営業マン』をご覧ください。

お客様との出会いのとき、私たちが重要視すべきは、
お客様が抱いている「警戒感」「不信感」を取り除き、
「好意」や「期待」や「頼もしさ」を感じていただくことです。

これが出来ずに、いきなり物件を紹介し始める者は、
「まんべんなく」成績の悪い営業マンの仲間入りとなります。

ちなみに、僕たちが賃貸仲介をしていた頃(25年も前です)、
「お客様から信頼されることが大切」とは教えられませんでした。

お客様の希望条件を「軽く」聞いて、
2~3物件を提示したあと案内して、
あとは「詰める、詰める、詰める」。
それで決まらなかったら追客はしない、、、みたいな。

当時は、そのように「さばく」やり方の方が、
いい成績を収められた時代でした。
でも、いまは違います。

物件情報は豊富だし、
賃貸を扱う不動産会社は増えたし、
お客様が主導権を握るマーケットにおいては、
お客様から「信頼を得る」ことが何より重要です。

では、お客様から「好意」や「期待」や「頼もしさ」を感じていただくには、
どうしたらいいでしょう?
いくつか「理屈」を並べてみましょう。
(売買営業も共通です)
(高額の取引を扱うのだから賃貸よりも重要ですね)

【好感を持っていただく】
お客様が基本的に「好ましい」と思うことを体現すべきです。
・身だしなみ
・笑顔
・受け答え
(その他にもたくさんありますね)
【仲良くなる】
お客様に好かれて「友達」と思っていただけたら、
説得するのは難しくありません。
手っ取り早い方法は「似ているところ」「共通の関心事」を見つけ、
それについて語ることです。
その「きっかけ」となる質問をしましょう。

・休日の過ごし方
「仕事が忙しくないときは、何をなさっていますか?」
・バックグランド
「ご出身はどちらですか?」
・仕事
「いまの仕事に就いたきっかけは何ですか?」
・スポーツ
お客様が好きなスポーツについて、どんどん話しましょう
・旅行
「最近行ったところは?」「特別な場所は?」
・テレビ番組
好きな番組を訊ねて、お客様と好みが合うところを見つけ出そう。
・映画
「最近見た映画は?」「一番好きな映画は?」
聞き役に回り、同意できるところは相槌を打とう、
・好きな音楽
・好きなペット

質問だけでなく、以下のような対応を心掛けましょう。
・お礼を言う、感謝の意を表す
感謝すべきこと、お礼を言うべきことを見つけて、お客様に伝えよう。
言葉のなかに「ありがとうございます」を入れてみましょう。
・賛意・賞賛を表す
「いいですね。私も賛成です」
賛成することは、お客様に対する好意の表われであり、
お客様にとってはいつも嬉しいものです。
・否定的でなく、肯定的に後押しする
同じ趣旨でも、肯定的なら「前向きな行動や感情」を持っていただけます。
反対に否定的な働きかけは、たとえ「役に立つ」ものでも、
「否定的な行動や感情」を生みます。
・褒める
「人は誰でも賛辞を好む」リンカーンの言葉だとか。
僕も「お世辞」と分かっていても褒められると嬉しいです。

【権威づける】
お客様は、権威や信頼性や専門性があると信じると、考える間もなく承諾します。
その理由は、相手が難しいことを自分の代わりにやってくれると信じるからです。
「お医者さん」に対する私たちの対応をみれば分かりますね
この地域の賃貸物件について専門家になりましょう。
そして権威を確立してください。

・服装と態度
「だらしない」恰好で、背中を丸めていては、権威は生まれません。
・業績
貴方の業績を、カウンター近くの目に見える場所に示しましょう(受賞、功績、昇進)
・業績の証拠書類
賞状、楯、お客様の感謝を記したアンケート、一緒に撮った写真、など
・研修
関係する研修を受けていることは、信頼性と専門性を確立するのに重要です。
・資格
関係する資格がある場合は知らせましょう。
・肩書き
肩書きがあるなら積極的に使うべきです。
・経験
経験があると分かれば、お客様から権威とみなしてもらえます。
賃貸営業の経験だけでなく、
この街に暮らしている「経験」だって影響力があります。
・専門知識
お客様は、専門知識を持つ相手に対して信頼や権威を感じます。
お客様が欲する専門知識とは何でしょうか?
空室情報・建物の構造・設備・関連する法律・賃貸住宅での暮らし方、
等でしょう。
その他の一般的な知識として、地域の各施設・道路・交通などもあります。
私たちは、常に知識を吸収して、
それをお客様に「知恵」として与えることが、
権威の確立に繋がります。

そして、お客様の「情報収集」を始めたら、
最初に以下の対応をとるべきです。
この対応は、とても重要です。

【定義づける】
定義付けとは、お客様に最初に知っておいてほしい「標準的なレベル」です。

例えば新婚のお客様が、
「築年数の浅い2LDKの物件を8万円」で求めてきたとき、
この地域の「標準的なレベル」として、

・築年数の浅い2LDKが希少であること(例えば100のうち5も無い)
・しかも、時期的に空室情報の量が少ないこと(その理由も)
・有ったとしても9.5~10万円の募集賃料であること
などを説明して「定義付け」しておきます。

そうすれば、
「築年数の浅い2LDKの物件」が見つかれば喜ぶし、
まして「8万円台」だったら「迷う必要はない」と判断できます。
「定義付け」が出来ていないと、
同じ物件を紹介しても「有難味」が感じてもらえません。

出来れば「定義付け」は、
お客様から具体的な希望条件を聞き出す前に行いましょう。
「ご新婚でしたら、築年数の浅い2LDKを探す方が多いですが・・・」と言った上で、
前述の「標準的なレベル」を説明しておくのです。

「定義付け」がしっかり出来ていれば、
私たちが紹介する物件の「価値」を、
正確に評価してもらうことができます。

「セキュリティ」を重視しそうな女性客に、
・オートロックは決して安全ではないこと(専門に狙っている泥棒がいる)
・この地域の治安がいいこと(その理由も)
などの「定義付け」したり、

春の学生とその親に、
・今年は学生の動きが早くて「いい物件」から、どんどん決まっていること
・新築物件の供給が例年より少ないこと(具体的な数字で)
などの「定義付け」をします。

もちろん「ウソ」はいけません。
本当のことを、
出来るだけ具体的な例を用いて、
説明しましょう。

これらの情報も、
「好意」や「期待」や「頼もしさ」を感じていただくのに、
役に立つはずです。

繰り返しますが、お客様との最初の出会いを、
「信頼感を増す時間」として費やすべきです。
いきなり「表面的な希望条件」を尋ねて、
間髪をいれずに物件を紹介していたら
「まんべんなく」成績の悪い営業マンに
なってしまいますよ。

気を付けてください。

管理と仲介手数料が増える!無料メルマガ 賃貸管理戸数を増やし、仲介売り上げを増やすために役立つメールマガジンを無料で公開しています。 →さらに詳しく知りたい方はこちらをクリック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です