空室対策については、色々な方が語っています。
オーナーさんにも人気のテーマです。
「空室対策アドバイザー」という肩書で講演をしている方もいらっしゃるし、
「空室対策コンサルタント」と名乗ってDVDを販売している人もいるくらいです。
インーネットによって、そのような専門性が商売になるようです。
さて、空室対策の手法を語ったらキリがありません。
でも、空室対策の基本はシンプルです。
まず、「賃料と価値」を合わせることです。
分かりやすい例で説明しましょう。
あなたが温泉に行って旅館に泊まったとします。
インターネットで調べて、
そこそこの予算を奮発して、
大切な家族と一緒に行ったとしましょう。
インターネットですから詳しい情報があるわけではありません。
どんな旅館か、行ってみないと分かりませんから、ちょっと不安ですよね。
現地に着いたとき、あなたはどんな順序で、
この旅館が「合格か失格か」判断するでしょうか。
まず、立地をみると思います。
山深く、川に面して景色がいいとか、
海が目の前で通り過ぎる大きな船が見えるとか・・・・・
それから建物を見て、最初の判定を下しますよね。
「いいんじゃない・・・」と期待させる外観か、
「ええ・・・・? 大丈夫かいな」と不安にさせる建物か。
次に、部屋に通されて判断します。
ひと間しかなかったらガッカリです。
そして、設備でしょう。
各部屋に露天風呂がついている、というのは最近の人気設備です。
旅館のサービスも重要です。
チェックインからはじまって、
部屋に通されて説明してもらったり、
食事の世話をしてもらったり、
そのときのスタッフさんのサービスが良かったら、
たとえ今までの点数が低くても挽回できるかもしれません。
最後に条件もありますね。
多くの旅館はチェックインは15時でチェックアウトは10時です。
実際に滞在できるのは19時間しかありません。
でも、いま人気があるのは、
チェックイン13時、チェックアウト11時などの条件です。
これなら滞在時間は22時間で、ほぼ一日です。
このように6つのチェックポイントで、
その旅館が「良いか悪いか」を判断するのではないでしょうか。
これを図に例えると次のようになります。
ある秤(はかり)があって、
左側に、その旅館の価値を構成する、6つの錘(おもり)が乗っています。
「立地」と、
「建物」と、
「部屋」と、
「設備」と、
「条件」と、
「サービス」の6つです。
あなたが判断した6つのチェックポイントです。
そして右側には「料金」という錘(おもり)が乗っています。
あなたがもし、「この旅館はダメだ」と判断したなら、
その秤(はかり)は、右側に傾いているはずです。
つまり、6つの錘(おもり)の重さより、料金の方が重いのです。
料金に見合った価値がない、ということですね。
このような旅館はどんどんお客様を失って廃れていくでしょう。
じつは、賃貸物件もまったく同じです。
「料金」という錘(おもり)が「家賃」に代わるだけです。
分かりますか?
このように、「家賃」の錘(おもり)が、
左側の6つの錘(おもり)の合計より重すぎたら
部屋はきまりません。
家賃に見合った価値がないのです。
続きはあした・・・・