ご案内して、お客様は物件が気に入ってるのに、「申し込もう」とはしないとき、
いよいよ、あなたから、「申し込んでいただくための行動」を取る必要があります。
クロージングです。
ところで、
クロージングに「苦手意識」をもつ営業スタッフが多いようですね。
クロージングを、
「無理強い」とか「しつこい」とか「出しゃばり」と思っているみたいです。
クロージングとは、「無理強い」をすることではありませんね。
お客様を、申し込みから契約の決断へと誘導する行為です。
前提となるのは、お客様の「気に入っている」という気持ちです。
「気に入っていない」物件を勧めたら、確かに「無理強い」になってしまいます。
何日か前に書いた「アプローチ」と「プレゼンテーション」は、
なるべく「クロージングをしなくても」決まるように積み上げた土台でした。
「プレゼンテーション」の最終局面で、
「テストクロージング」と呼ばれる質問をするように書いたと思います。
お客様が感じる「利点」にスポットを当てて、
それらをお客様がどう感じたか、お客様自身の口から「Yes」を語ってもらいます。
この段階で、
「3階の角部屋と、5階の真ん中のお部屋と、もし住まわれるとしたら、どちらがいいと思いますか?」
などと聞いてもいいのです。
「やはり、角部屋です」と言っていただければ、
「有難うございます。それではお部屋をすぐに止めておきましょう」と言って電話をかけ始める。
お客様が止めなければ「申し込み決定」です。
クロージングは必要ありません。
でも、現地で「決めきれない」お客様もいらっしゃいます。
この時点でお客様は、「あとでゆっくり考えよう」と思っているでしょう。
「きょうは、このへんで失礼します」と言うお客様もいるでしょう。
でも、ここで帰したらダメです。
まだ、「クロージング」をしていないのに、帰すワケにはいきません。
お客様が決めない理由を「反論」といいますね。
僕は、反論とは思わずに「質問」と捉えるように指導しています。
これは、
20年くらい前、ブライアン・トレーシーという方のセミナービデオで教えてもらいました。
「このお部屋に決めませんか」と言ったときに、
「駅から遠いから」とか
「予算がオーバーだから」とか
「誰かに相談したいから」というのは
「だから決めない」と言っているわけではありません。
「もっと近くて同じ家賃の物件が見つかるのではないか」とか
「予算内に収まるようにならないか」とか
「誰かに相談しないで決めると後悔しないか」と質問しているのです。
あなたを頼って問いかけたのですから、その質問に答えてあげてくたせさい。
「アプローチ」がしっかり出来ていれば、
「信頼感」や「権威」を感じてくれているので、
あなたの答えに大きく影響を受けるはずです。
そして、「情報収集」で得られたエピソードが、クロージングトークに役立つことがあります。
「月に一度か二度は、帰りが遅くなってタクシーを使うと仰っていましたが・・・・」
「このお部屋なら、その分は浮きますね」
「やはり、奥様と娘さんの安全性が気になると、とのことでしたから・・・・」
「この物件のセキュリティは、予算に替えられないのではないでしょうか」
といった風に・・・・