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空室期間を短くするコツとは

あなたの管理物件の入居率を高くするためには、
・退去率を低く抑える ことと
・空室(募集)期間を短くする しか手段はありません。

本日は「空室期間を短くする」ためのお話です。

昔、僕が23歳のとき、
宴会場を含めると400席くらいの和食料理店の店長をしていました。
パート・アルバイトの総勢が40~50人くらいいて、
面接・採用とシフト管理をしていました。
若気の至りで、多くの失敗を重ねて、
10人近いパートさんに、一度に辞められたこともありました。

冬の夜には行列ができるようなお店なので、
いかに「回転率」を高くするかが勝負です。

メインは鍋料理ですから、
提供してから煮えるまで一定の時間がかかります。
お客様の滞在時間は平均で1時間を超える、という業態でした。

そこで、回転率を上げるために短縮できる作業を考えます。

まずは、部屋を片付ける時間です。
お客様が部屋を出たら「5分以内に片付ける」という目標を設定しました。

「5分なんて、そんなにかからないだろう」と思うかもしれませんね。
しかし、ピークタイムになると人手が足らず、
空いている席が「そのまま」になってしまうことが多いのです。

あなたは見たことはありませんか?
お客様が何組も待っていて、スタッフは忙しそうに立ち働いているのに、
食器が片付けられていない席がいくつもある・・・という光景を。
オペレーションが回っていないのです。

なので、
ピークタイムには「片付け専門」のアルバイトを配置しました。
部屋が空いた瞬間に、片付け道具を持って飛び出します。
前のお客様の臭いも残さない「片付け作業」をみっちり教え込みました。
ストップウォッチでタイムを測ったりします。

つぎに短縮できるのは、
オーダーを聞いてから料理を出すまでの時間です。
特に、煮えるまで時間のかかるメイン料理の鍋を早く出して、
お客様の目の前のガス台に乗せて点火しなければなりません。

そのために、ギリギリのところまで「作り置き」をします。
鍋には「小結」「大関」「横綱」と種類があり、
人数によっても大きさが違うので、10種類以上を用意しなければなりませんが、
過去のデータから「作り置き」の数を指示するのも店長の裁量です。

だから、その店では、
オーダーを聞くと、すぐに飲み物と一緒に鍋が出てきます。
「あ、もう出てきた」と、大抵のお客様は驚くのです。

それ以外で回転率を上げるために、
ガス台の火力を上げて早く煮えるようにできないか とか、
スープを足して、うどんや雑炊を作る作業をどんどん手伝う とか、
いろいろとアイデアを出し合ったものです。

でも基本的には料理を出し終わったら、
「あとはゆっくりお楽しみください」というスタンスで邪魔はしないようにしました。
「待ってる客がいるから早く部屋を空けてほしい」などと、微塵も言いません。
リピート客の大事なお店だったのです。

僕たちが時短できるところは徹底的に潰しますが、
お客様の時間を奪うことはできません。

さて、退去受付から「募集開始」までの時短についてです・・・・・・。

「鍋屋」と同じように、各作業のタイムテーブルに目標を設定しましょう。

あなたは、
立会日からリフォーム工事完了まで、目標となる期間を設定していますか?
その目標は何日間でしょうか?

退去受付からの作業を分解してみると、
・退去立会い
・リフォーム業者に工事内容の説明
・見積書を受け取りチェック
・オーナーと借主の負担割合の調整
・工事発注
・完了チェック
・(家具設置後に)写真撮影・ネット掲載

ざっと こんな感じだと思います。

これを7日間でやる とか、
10日でやるとか とか、
あるいは2週間で完了させるとか、「あるべき期間」を設定します。

リフォーム業者さんの都合次第なんて「もっての外」だと思いますよ。

工事が集中する繁忙期に、
忙しくて、あなたの要望を聞いてくれないリフォーム業者さんとは、
付き合うべきかを検討した方がいいですよね。

つぎに、
目標のタイムテーブルがあるなら、
現況と見比べて、常に進捗率をチェックします。
目標はあっても、現実と照らし合わせないと、「絵に描いた餅」になってしまいます。

エクセル等で、
退去受付から工事完了までの必要な項目が、
左から右側に向けて並ぶような表を作って管理します。

上に目標のタイムテーブルがあり、
その下に、貸室ごとの現況が入力できるようにしておけば、
予定通りか、遅れているか、一目でわかります。

このようにすれば、
「なぜ、目標通りに進まないか」の原因も判明するでしょう。
原因はリフォーム業者にあるのか、オーナーにあるのか、
あるいは自社のスタッフの怠慢か・・・・・。

あとは改善、改善、改善です。

「空室期間を短くする」ための、もうひとつの要素として、オーナーへの報告がありますね。

とある、入居率の良くない管理会社の事例を紹介しましょう。

退去を受け付けると、すぐにオーナーに連絡をします。
「○号室が空くのですが、家賃はどうしますか?」とオーナーに質問。
オーナーは「前と同じで募集してほしい」と言い、
「わかりました。そうします」と受けます。

・・・これでは、なかなか決まらないはずです。

そもそも、次の募集条件をオーナーに聞いてどうするのでしょう?
できれば「手をかけないで、家賃を変えないで募集したい」と言うに決まっています。
専門家としての、アドバイザーとしての立場はどこにあるのでしょう?

オーナーに連絡する前に、
「2ヶ月以内に決めるための募集条件」を社内で協議すべきではないでしょうか。

家賃を下げるのか
設備追加やアクセントクロス等を提案するのか
礼敷ゼロ・フリーレント・AD増額をお願いするか
このままの条件で募集しても大丈夫と判断するか

どの手段を選ぶのかは「オーナーの考え方」によって異なりますが、
あなたが「良い」と信じる手段を提案すべきですよね。

あなたが「楽」をするのではなくて、
オーナーの「収益改善」に向かうための提案であることは、
言うまでもありません。

オーナーが聞き届けてくれようと、あるいは拒否されようと、
あなたの提案は、しっかりと説明すべきではないでしょうか。

そのとき拒否されても、
1ヶ月後か2ヶ月後に、まだ部屋が決まっていないなら、
再度の提案をすれば良いのです。
あなたの提案を聞かないばかりに、
1ヶ月や2ヶ月も、時間を無駄に送ってしまったと、
オーナーに理解してもらえるでしょう。

募集条件が決まったら、
インターネットに掲載して、
既存の見込み客に情報を伝えて、
図面を作成して業者に配布 等の作業を速やかに行うでしょう。

どうせ、このような作業を行うなら、
「2ヶ月以内で決められる条件」で行いたいものですね。

オーナーの希望通りの、
原状回復工事だけ、家賃は据え置き、フリーレントやAD等のサービスもなしで、
本当に「2ヶ月で決まるのか」自問自答してください。

退去受付から始まるタイムテーブルは、
インターネット掲載等の募集活動項目までを入力して、
一応は終わります。

 

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