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長期満室のオーナー研究

不動産会社向けの業界紙(週刊)のトップページに「賃貸物件の長期満室」をテーマにした特集記事が掲載されていました。

今回は、その内容を整理して解説を加えさせていただきます。
記事では、空室対策を「ハードとスペックの差別化」のみに頼るのは限界がある、として、キーワードに「“当たり前”を愚直に実践」を掲げています。

「自宅よりよっぽど良い。私はこの賃貸住宅に住みたい」と語るAオーナーが大切にしているのは「ちょっとの気配り」という考え方です。
所有している50㎡のカップル向けマンションには、「物干しハンガー」が、リビングと寝室と洗濯機置き場上の3ヶ所の天井に設けてあり、雨の日も洗濯物を乾かすことができます。
他にも、写真やポスターを飾るためのピクチャーレールが、リビングとトイレに取り付けてあり、玄関扉の横には、傘やスーパーで買った食料の入った袋が掛けられるフックなど、「ちょっとした気配り」が盛り込まれています。
これらの設備は、自宅を新築するときでも見逃してしまいそうな「ちょっとしたもの」ですが、あると便利と感じるはずです。
このような「気配り」に、どのようにすれば気付くことができるのでしょう。

記事で紹介されている、もう一人のSオーナーは、入居者アンケートによって「入居者の声」を聞いています。
より多くの声を聞くために2000円分のクオカードをプレゼントして、そうして集めた声によっていくつもの改善が生まれました。
「オートロック解除機の横に荷物が置ける台を設置」
「感度の良すぎる自動ドアを改善」
「ゴミ置き場に使用済みの乾電池を入れる箱を用意」という「ちょっとの気配り」を実践することができました。
きっと他にも、自転車置き場や集合ポストや植栽など、目を配れば見つかる「気配りポイント」があるはずです。
どれもこれも、大きな費用負担にはなりませんが、住んでいる入居者だけでなく、内見に訪れたお客様にもアピールできるでしょう。

前述のAオーナーが、もうひとつ大切にしている言葉は「当たり前のことを当たり前に行う」です。
「きれい、清潔、雰囲気、便利」という、賃貸住宅なら入居者に当たり前に提供されるべきものが実現できていない物件が多い、とAオーナーは指摘します。
「当たり前のことを当たり前に行えば、差別化はできるんですよね」とも。
それが簡単なようで一番難しいのですが・・・。

Aオーナーは、引っ越しの際に、入居者が片付けに便利な用具をセットした「ウエルカムBOX」をプレゼントしています。
そして入居後1年の記念日には、お礼のメッセージカードを添えてお菓子を配りました。
もはや「当たり前」の領域を超えているような気もするのですが、「自分ではなく、入居者の立場を考えた賃貸経営」を目指している、と語っていました。

もし、旅館やホテルなら、施設内を清掃するのは当たり前でしょう。
宿泊者をお客様として大切にし感謝するのも当たり前ですね。
この当たり前のことを、ライバルの賃貸住宅で実現されていないなら、ぜひ実施して、差別化したいものです。
リノベーションやリフォームによる「ハードとスペックによる差別化」には、多額の費用もかかりますし限界もあります。
「ちょっとした気配り」や「当たり前のことを行う」というソフト面の改善が、ライバルが真似できない、本当の差別化の最終形態ではないでしょうか。

最後に紹介させていただくWオーナーは、自宅と賃貸住宅の工事を同時に行ったとき、「もちろん賃貸物件の費用を優先した」と語っていました。
Wオーナーが大切にしている言葉とは「入居者は神様」です。

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