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空室対策の一手「部屋を見たら決めてもらう工夫」

 空室対策は、お客様(借主)に部屋を決めていただくプロセスを、2つに大別すると「とるべき一手」が分かりやすくなります。
そのひとつは、インターネット等で目に留めてもらい、現地に来て内見(部屋と施設を見る)してもらうこと。
もうひとつは、内見のとき「この部屋に住みたい」と感じてもらい、入居のお申し込みをいただくことです。

 この「空室対策の一手」のシリーズでは過去の記事で、「家賃と部屋の価値のバランスを合わせる考え方」や「部屋の価値を高める具体的な方法」や「“カスタマイズできる”という募集方法」などを紹介してきました。
これらは、お客様を、問い合わせや内見に導くための様々な工夫です。

 前回の記事では、「家具・家電等をセットして見せる」という方法を紹介しましたが、これは、内見のときにお部屋を気に入ってもらうための工夫です。

 このように空室対策は、部屋を見てもらうための工夫と、部屋を気に入ってもらうための工夫と、2つに分けて考えると判断しやすいのです。
そこで今回は、さらに「住みたい」と言ってもらうために、さりげなくアピールする工夫を紹介いたします。

外観と共用部分に気を配る

 お客様が第一印象で「ここに住みたくない」と感じるのは、意外にも部屋を見たときではなく、外観や共用部分を案内されたとき、と言われます。
たとえば築15年の物件の外壁が、それなりに古びているのは問題ありませんが、荒れている、放置されているという印象を与えると嫌われてしまいます。
特に共用部分のエントランスや通路にゴミが目立ったり、自転車がだらしなく放置されていたり、ゴミ置き場が汚れたままになっていたり、タイヤが置きっ放しになっていたりすると、部屋を見るまでもなく「ここには住まない!」と決断されてしまいます。
たとえ古びた外観でも、たった1つのプランターに季節の花が植えられているだけで、貸す側の入居者への気配りを感じてもらえます。

オーナーからの「ウエルカムメッセージ」

 大家さんと店子の距離感には微妙なものがあります。
近すぎると、それを敬遠する借主もいます。
しかし誰でも「どんな大家さんなのか」「親切な大家さんならいい」とは思っているはずです。
そこで、部屋の中に、さりげく「ようこそ」というメッセージが置かれていると、お客様の気持ちを引き付けるのではないでしょうか。
メッセージの中に、その部屋に住む人が知りたい地域(お店など)の紹介が書かれていたら、親切・親身な気持ちが伝わります。
「この施設と地域で快適に暮らしてほしい」というオーナーの気持ちを伝えたいのです。
文面は管理会社の担当スタッフと相談して決めるのもいいのではないでしょうか。

時間のあるときはなるべく空気の入れ替えを

 人が暮らしていない部屋はすぐに空気が淀(よど)みますので、数日ごとの空気の入れ替えが望ましいですね。
もちろん管理会社も定期的に巡回しますが、その頻度には限度があります。
遠隔地のオーナーには無理ですが、近くにお住まいの場合は、時間の許すときはお部屋に訪れてはみてはいかがでしょう。
ついでにオーナーの目で、お部屋をチェックすることもお勧めです。

お客様からの交渉に備える

 第一印象をパスしても「交渉なしで決めるのは損」と考えるのが最近のお客様です。
そのとき、「少し家賃が下がらないか」という要望に、「家賃の発生を少し後にしましょう」という提案で決まるケースもあります。
そのときは、その場で条件の結論が得られることが望ましいのです。
オーナー様の携帯電話を担当スタッフに伝えておくなどしていただき、なるべく連絡がとれるようになっていると、貸主側の条件をすぐ伝えることができます。
せっかく気に入っていただけたなら、お部屋を見たときに、その場で決断していただく方が確実です。

 最近のお客様は、インターネットで気になる物件を探して、不動産会社に訪れて部屋と施設を内見したあと、結論を出さずに帰ってから、またインターネットを見て他の物件と比較する、というような傾向があるようです。
でも、その場で「ここでよい」と決断できる「理由」があれば決めてもらえます。
そのための仕掛けが、ひとつでもふたつでも欲しいと思います。

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