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空室対策とシェアハウス

なぜ、シェアハウス?

 空室対策の具体的な方法として、今月は「シェアハウスという貸し方」を紹介いたします。
賃貸住宅の空室状況を見たときに、築年数が古い物件や立地が悪い物件が決まらないのは理解できますが、比較的条件のよいアパートやマンションでも同じような現象が起きています。

一方で“入居待ち”ができるほどの人気物件も出現しています。
そのひとつが「コミュニティ型賃貸住宅」と言われている形態で、その代表的な存在がシェアハウスなのです。
その人気の秘密の一端でも分かれば、そのエッセンスをオーナー様の物件に取り込むことが出来るはずです。
そんな理由から、シェアハウスを研究してみたいと思います。

はじまりは「ゲストハウス」

 シェアハウスは、外国人向けのゲストハウスから派生した賃貸住宅ですが、いまや、そこで暮らすのは圧倒的に日本人の若者(20代~30代中心)たちです。
一般的に、人気のある賃貸住宅の条件といえば「新しい」「便利」「安い」「設備の充実」などが挙げられますし、これらの条件が優れている物件は、もちろん今も人気があります。

もう一方で、これらと異なる評価基準が生まれていて、そのキーワードが「コミュニティ」なのです。
日本の若者に、隣近所の住民と「触れ合いたい」という欲求が芽生え始めているらしいのです。

 実は、我が国の賃貸住宅では、昔から「コミュニティ」が重視されていたことをご存知でしょうか。
テレビの時代劇でよく見る「長屋」では、井戸を囲んで住人たちが日常的に言葉を交わす風景が描かれています。
隣り合った狭い住居で寝起きをしながら、共同のスペース(便所、井戸、ゴミ捨て場など)お互いが利用していたので、住人同士のコミュニティが活発になりやすい居住形態でした。
こんな昔から日本人は、隣近所とのコミュニティを好む民族だったのです。

 明治になっても、この長屋の形態は引き継がれていたようですが、大正になると関東で大震災が起き、木造建築物が大きな被害にあって焼失しました。
住む家を失った被災者を救うための義捐金で「同潤会」という組織が設立され、鉄筋コンクリート造のアパートメントが数多く建てられました。
そのなかのひとつで、1934年に新宿区に建てられた「江戸川アパートメント」は、共同施設として食堂や浴場・社交室・床屋を備えていて、サロン的な共有空間を建物内に配置しました。この時点でも日本人は、コミュニティという文化を大切にしていたのですね。

 日本の賃貸住宅から「コミュニティ」が失われたのは戦後になってからです。
水回りなどの共有空間をなくし、プライベートな空間を多く持ちたいという欲求が高まりました。
それを決定づけたのがワンルームマンションの登場で、住人は各戸の独立性を高めてプライバシーを守ることに成功しました。

一方で、近隣住民や大家さんとのコミュニケーシヨンが少なくなります。
隣人を知らずに暮らすのが当然になり、部外者と入居者の見分けがつかなくなると、騒音問題や犯罪が多くなります。
オートロックや防犯カメラのようなものが必要とされる「物騒な時代」になってしまいました。

 このような日本の賃貸住宅の歴史を辿ってみると、「コミュニティ型賃貸住宅」の人気の高さは、「失われた文化への回帰現象」と捉えることができるのかもしれません。
日本人は、もともと、隣近所と触れ合いながら暮らすのが好きなのです。

シェアハウスの特徴とは

 さて、一口にシェアハウスといっても様々です。
個人所有の戸建て住宅や、マンション内の1戸を区切って複数名で暮らす小規模なタイプもあれば、社員寮を1棟ごとリノベーションしたり、シェアハウス用に新築した大規模な物件も供給されています。
3、4人で暮らすマンションの1室から、200戸を超えるシェアハウス専用のマンションまで、色々なタイプが存在しています。

 その運営方法も、友人同士で部屋を借りてシェアする「DIY型」と、企業が管理と運営を行う「事業型」の2つに分かれています。
「DIY型」は、一人あたりの賃料が軽減されるのが大きなメリットですが、「事業型」は、複数名で設備を共有しても、それによって家賃が安くなることはありません。
専有面積だけで見ると、一般の賃貸物件と同等かそれ以上に高い家賃設定となっています。
「シェアハウスは安価で住めるから人気がある」というワケではないのです。

シェアハウスの特徴は、個人の居住以外の空間と設備(キッチンやリビングなど)を、複数の入居者が共有する居住形態であること。
そして、敷金・礼金をとらない、ベッドや家具が付いている物件が多いことです。
入居者は、20代後半から30代前半の社会人が6割を占めています。

シェアハウスから何を学ぶか

 さて、シェアハウスを代表とする「コミュニティを重視した賃貸住宅」は、オーナー様の賃貸住宅の「今後」に、何かしらのヒントを与えてくれるでしょうか。
たとえば、空いている一室を住人同士が使える空間として提供するというアイディアはいかがでしょうか。
子育て世代や、高齢者や、共通の趣味を持つ人たちが集まれる場所になれば、それを求めている入居者の支持を得られるのではないでしょうか。
一部屋を貸すことが出来なくなりますが、人気が高まれば入居率を高く維持できますし、家賃を上げることが可能となるかもしれません。

 空室を提供しないまでも敷地に余裕があれば、住人同士が集えるスペースを作ることも可能でしょう。
3DKなどで各室が独立している間取ならば、そのままシェアルームとして貸し出すことも検討できます。
ハードルは決して低くはありませんが、地域内の賃貸物件の「2~3割が空室」という時代の到来に向けて、「入居者の人気を集める賃貸住宅とは?」について考えることは意味があるのではないでしょうか。

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