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賃貸住宅の一生を考える

オーナー向け情報誌の作成代行サービス
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の特集記事を書いていて、気付いたことがあります。

その記事は、
オーナーに「予防メンテナンス」を呼び掛ける内容です。

つまり、
「長期修繕計画を立てて実施しましょう」と薦めています。

その目的は、効率的に経費を使って、
賃貸住宅の競争力を維持することです。

そこで、どんなことに気付いたか、といいますと・・・・

30年間の修繕計画を立てて必要な金額を計算すると、
最後の10年(築20年~30年)に、
全体の半分以上のメンテナンス費用が必要なのです。

もっと具体的に言うと、
最初の10年は、ほとんど不要なので、
30年間で必要な金額のうちの4%程度です。
ほとんど「かからない」と言ってもいいくらいです。

次の10年(築10年~20年)は40%になります。
そして最後の10年は、なんと56%も必要なのです。

確かに建物の躯体や設備だから、
築年数が経つほど維持費がかかるのは納得できます。
※この数値は日管協のマニュアルからいただきました。

そこで、賃貸住宅の一生を10年ずつに分けて「名付けて」みると

新築から10年目までは「ウハウハの時代」です。

賃料収入は多く、メンテナンス費用はかからないので、
一番儲かるときですね。
こんな10年が最後まで続くなら,賃貸経営はバラ色なのですが・・・・。

10年過ぎから20年の間は「辛抱の時代」です。

賃料も下がり、空室期間も長くなって、
賃料収入は最初の10年よりかなりダウンします。
10年以降には、
外壁等の補修や設備の交換時期がきて、
メンテナンスが突然に必要になり始めます。
当然に収益も下がりますが、
それでも最後の10年と比べれば「まだまだ天国」ですね。

20年過ぎから30年の間は「地獄の時代」です。

説明するまでもなく、
収入は大きくダウンするのにメンテナンス費用が
30年間のうちの56%も必要になるのですから。
それはもう大変です。

空室期間が長引けば心労がかさみますし、
無理して入居させれば滞納や夜逃げが発生するし、
トラブルやクレームも増えるでしょうし、
不動産会社も大事に扱ってくれなくなります(ですよね?)。

いかがですか。
このように賃貸住宅の一生を眺めてみると、何か気付きませんか?

『30年間でローンを返済するのは間違っている!?』

出来れば15年で・・・・・、遅くとも20年で返済が終わらないと、
「地獄の時代」でローンを抱えているのはキツイです。

相続対策のために30年ローンで建てて、
15年後くらいに承継が行われると相続人は大変です。
これから収支が厳しくなるのに
ローンは「たっぷり」と残っているのですから。
結果的に、先代が「利益の先食い」をしたことになります。

『20年で取り壊した方が効率的!?』

取り壊せば「地獄の時代」を経験しないで済みます。
でもこれは理屈であって、30年もつ建物を壊すのは勿体ないのが道理です。
税務上の償却も終わっていませんし。

だから「こう考えたら」どうでしょう

まず、20年を「建物の一生」と一応考えます。

そして20年経ったら、
躯体などの基本を活かして生まれ変わらせる、のです。

つまり「リノベーション」。

ローンは残っていないので、資金は新たに借り入れます。
新築するより全然安いでしょう。

これを、新築時に想定できていたらスゴイですが、
築15年で気付いても遅くはありません。

私たちが提案して差し上げればいいのです。

『10年ごとに物件を建てれば平均化する!?』

最初の建物が「辛抱の時代」に突入する10年後に次を建てれば、
「ウハウハ」と「辛抱」になるので問題はありません。

最初の建物が「地獄の時代」に突入するときに3棟目を建てれば、

「ウハウハ」と「辛抱」と「地獄」になので、
キャッシュを回すことができます。

これも「ポートフォリオ」の考え方のひとつですね。

5年の間に3棟を「立て続けに」建てるのは勇気がいる行為です。
25年経ったとき、3棟とも「地獄の時代」に突入していますから。

『積立金より「繰り上げ返済」の方に回すべき!?』

今回の記事の中でも
「将来の大修繕のために積立をしましょう」と書いています。

でも、20年後にかかる費用を積み立てるよりも、
20年後にローン残高をゼロに近づけるために
キャッシュを使った方が、良いのではないでしょうか。

もちろん、「賃貸住宅を所有する目的」によって違います。

バリバリの不動産投資なら「レバレッジを効かす」のも重要なので、
せっかく低利で借りることが出来たローンを返済するのは勿体ない、ですね。

残ったキャッシュは次の投資に回して、リスクを分散させるでしょう。
でも、1~2棟の賃貸住宅を永く所有していくなら、
早めにローンを返して「リノベーション」に備えるのは、良い選択です。

いかがですか。
こういうテーマで、社内でミーティングしたら面白いと思います。

出来ればミーティングのルールを、
「全員が必ず意見を出す」
「他人の意見を否定しない」などとするといいですよ。
色々な意見が出てくると思います。

何より、オーナーさんにこのような話を持ちかけるるのは楽しいと思いませんか

余談ですが、
人間の一生を3つに分けるとすると、
・0歳から25歳まで
・25歳から50歳まで
・50歳から75歳まで
となりますね。

賃貸住宅と比べると「違うところ」と「重なるところ」があります。

25歳までは「成長の時代」でしょう。
ある意味、人生の中で「一番素晴らしいとき」

50歳までは「働き盛りの時代」ですね。
人生の中で一番稼いで、一番お金がかかるとき、です。

50歳からの人生を「黄昏」ととるか「希望」と捉えるか、
生き方次第ですね。

賃貸住宅と重なるのは、
それまでに準備して蓄えておけば
「希望の時代」にすることができる、のでしょう。

別に「お金」のことだけではなく。

僕はとっくに60歳を過ぎてますが、
「もう黄昏」かな? 「まだまだ希望」かな?

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