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不動産投資の間違った需要とは

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今日はある売主さんを責めるつもりは
まったくありません。

歪んだ需要と供給の関係で
仕方のないことだと思っています。

 
昨年の暮れに相談を受けました。
僕の友人の知り合いのKさんです。
僕はKさんとは初対面でした。

Kさんは医師をされている独身青年です。
そして、不動産投資を希望しています。

「購入しようと考えている物件がある」
ということで、

募集と賃貸管理の専門家の
「意見を聞きたい」とのことでした。

僕はKさんには、
不動産投資のチャンスが目の前にあるのだし、

消極的なアドバイスをして、
彼に余計な不安感を与えたり

せっかくのチャンスの芽を
摘んでしまうのは避けようと思って
前向きな気持ちで話を聞いていました。

少なくとも
「慎重に考えた方がいいよ」なんて
野暮なアドバイスはしない、と決めていました。

 

不動産投資の専門家は
購入するまでのノウハウを語るけど
大事なのは購入後の経営ですよね。

と僕が言うと、
「そういう話が聞きたかったのです」
とKさんは身を乗り出していました。

でも、1時間くらい
Kさんの話を聞いた頃には
僕の立場は「絶対に反対!」というものに
変わっていました。

最後には、
「これを買ったら一生の重荷になります」
くらいの事を言ってしまいました。

こういうセリフは「言わない」
と思ってお会いしたのですが、
僕は、
言わずにはいられなかったのです。

来週に本契約を控えている
と言っていたKさんからは
その後の報告はありません。

僕のアドバイスを受け入れたなら
報告があるはずなので、
きっと決心は変わらなかったのでしょう。

結果的に購入するのなら、
余計なことを言ってしまったかな、
とも思っています。

Kさんが購入しようと検討していた物件は
最初の3~5年くらいは順調で
問題は表面化しない可能性が高いし、

僕の予想も(もちろん)100%では
ないからです。

 

 

さて、Kさんが
どんな物件を検討していたかというと、

 

その物件はリアルな売り物ですし、
売主の方が僕のブログ読者さん
かも知れないので、

かなりボカして説明させていただきます。

 

所在地は東京23区内です。
23区といっても外側です。

土地は40~50坪で、
そこに40~50坪のアパートを建てます。
Kさんは木造新築物件を紹介されたのです。
(容積率100%の一種低層かな?と予想します)

 

駅から少し歩くので
単身者向けという立地ではない
といえるでしょう。

そこに、
僕らが昔に提案していた「標準的1K」の
半分くらいの広さ・・・、

つまり10平米くらいの部屋を
ギリギリに入れてありました。

 

単身者向けの間取りというのは、
僕らが仲介や管理をしていた時代は
17~20平米が主流でした。

17平米だと3点ユニットになります。
20平米になるとトイレが独立します。

それが、25平米、30平米と
入居者の希望が広くなったことは
あなたもご存じでしょう。

当時も新築ワンルームを建てて
分譲している業者があり、

その物件の中には
15平米を下回る間取りもありましたが、

「10平米のワンルーム」というのは
僕は聞いたことがありませんでした。
ただし、
東京の下町を中心に
築年数の古い15平米くらいのアパートを
1万戸近くサブリースしている
有名な管理会社さんがあり、

高い入居率を維持している、
という話は聞いていましたから、

「狭い単身者向け物件」にも
需要があるのは理解しています。

でも「10平米」はどうでしょうか?
間取図を見てもビックリします。

 

そこに数年間の家賃保証が付いています。
(これが買い手を迷わせるマジックです)

 

僕のKさんに対するアドバイスの中に
売主さんを責める言葉は含んでいません。

その土地は、
普通の1Kなら6戸、
1(L)DKで4戸しか入りませんから

それでは利回りが稼げません。

商品化するには
それしか方法がないのは分かります。

 

ただ、何かのご縁で
僕と知り合った方に
この物件は買わせたくない、と思いました。

ローンで購入した直後に
大きな債務超過を背負うことになると
僕は考えるからです。

もし、その通りなら、
もう新たな融資は受けられないでしょう。

僕の「見立て」が間違っていることを
本当に祈っています。

 
僕は勝手な思い込みですが、

「賃貸管理の質の向上に役立ちたい」
というミッションを持っています。

賃貸管理の質が上がれば
賃貸物件の現場が良くなります。
住みやすく暮らしやすい賃貸物件が
増えるということです。

すでに
世帯数を物件数が上回っていますから
すべての賃貸物件の質が
良くなることはあり得ませんよね。

半分以上が空室の荒れた物件が
増えていくでしょう。

一部の、
賃貸管理に一所懸命に取り組む
管理会社さんが管理する物件だけが
質が良くなっていくのだと思います。

そこに、少しでも貢献できたら、
というミッションを

残り少ない現役時間の中で
持ち続けたいと勝手に思っています。

 

それに対して、
「10平米のワンルーム」というのは
どうなんでしょうか。

暮らしやすい賃貸物件という未来に
逆行しているように思えるのは
僕だけでしょうか。

 

需要と供給の関係、
という重要な原理があります。

この「10平米のワンルーム」も
需要があるから供給されるのです。

つまり、買い手があるのでしょう。

一棟を建てて、売れなかったら
二棟目を建てることはないはずです。
売れるから、また建てるのです。

正しい需要とは「入居者」のことですが、
その間に「不動産投資家」という
もう1つの需要が存在しています。

不動産投資家の需要とは
賃貸経営で儲けて、
将来の不労所得を得るか、
売却して資産を築きたい、という需要です。

しかし、
不動産投資専門と称する先生の教えよって
「所有すること」が目的になっています。

「所有したい」という需要なら
どんな間取りでも、
とりあえずの表面利回りと
数年間の家賃保証が付いているなら
「正しく満たしている」という
錯覚を見てしまうのです。
このストーリーに悪人は存在していませんが、
怖い事だとも思います。

もしオーバーローンで購入したら
(実際にKさんのケースです)
どういう未来が待っているのでしょう。

 

間違った需要が
歪んだ供給を生みます。

何度も繰り返される歴史ですが、

みんなで協力して
少しでも正していきたいと思っています。

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