「第2の“かぼちゃの馬車”となる新たな不正手法」
と不動産関係者が語る、サブリースを使った
収益不動産の販売方法が問題視されています。
「逆ざやサブリース」と呼ばれる不動産販売です。
サブリース会社が物件を市場より高い家賃で借り上げ、
高い利回りが得られるように見せかけて買わせる手法です。
実際には市場価格でしか賃貸できないので
赤字(逆ざや)を抱えながら借り上げています。
銀行の融資審査をごまかし、
高値で投資家に売却する目的で、
サブリース会社はダミー会社とも目されています。
言うまでもなく、
不動産販売会社とサブリース会社は協力関係にあり、
しばらくすると借り上げを一方的に解約されてしまうのです。
この手法に引っかかり、
高い収益があると思い込んで高額で物件を
購入してしまった投資家が複数いるようです。
「スルガ銀行問題があり貸付の審査は厳しくなった。
家賃が振り込まれているエビデンスなども
厳しく見るようになったため、
サブリース会社によって一時的に家賃を
振り込んでいく手法が使われるようになった」
と不動産会社、経営者は語ります。
昨年9月には、
サブリースが逆ざや状態であることを告知せず
投資家に販売した不動産会社と代表者に
損害賠償請求が認められる判決がありました。
こうした商法は減少するはずですが、
すでに多数の投資家が逆ざやの物件を所有している可能性もあり、
今後、社会問題化する可能性もあります。
金利の先高予想と相まって、
物件を購入する際には慎重かつ正確な市場調査が欠かせません。