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テープを巻き戻そう

ロンドン五輪も終わりました。

多くの日本人代表が頑張って、感動を与えてくれました。

中でもサッカーは興奮しましたね。
「なでしこ」も銀メダルだし、
男子サッカーも「ベスト4」まで進みました。
大満足です。

サッカーと言えば、テレビ各局には色々な解説者がいます。
その中で、テレビ朝日系の報道ステーションで解説している澤登(さわのぼり)氏の説明が分かりやすいですね。
特に、「ビデオを巻き戻してみましょう」という解説が秀逸です。

たとえば、本田のゴールシーンがあったとして
僕のような素人は、たまたま、タイミングよく本田が「そこに居た」ように見えてしまいます。
(もちろん、タイミングよくその場に居る、というのがセンスなのですが)

そこで「ビデオを巻き戻してみましょう」と、ゴールに至るプロセスを説明してくれます。

まずゴールの数秒前に、本田がゴールと反対方向に移動。
相手のディフェンダーが、それに「つられて」動き、ゴール前にスペースが生まれる。
遠藤が、そのスペースにめがけて早いパスを蹴り込む。
ほとんど同時に本田が急展開してゴール前に駆け込む。
相手のディフェンダーと紙一重の差でボールにタッチしてゴールに流し込む。

という一連の流れを知ることができます。
相手の堅い守備を破ってゴールが生まれるには、その理由がしっかりと存在することを知らされます。
とても分かりやすいですね。

最近、この「ビデオを巻き戻す」というテクニックを研修で使わせてもらっています。

たとえば、リーシングの物件紹介のシーン。
一通りの説明を終えて「では、お部屋をご案内します」と促したとき、
お客様から「今日は予定があるので図面だけもらって帰ります」と言われました。
結果的に「初回案内」することが出来ませんでした。

そこで「ビデオを巻き戻す」

お客様から「図面だけもらって帰ります」と言われてしまう隙(すき)を、どこで与えたのだろう。
その「理由=原因」を見つけます。

すぐに帰る理由が「約束があるので」ということでした。
ならば「本日のご予定は?」と最初に確認しておくべきだったかもしれない。

どこかに、確実に案内につなげられるポイントがあったはずです。
本田がゴールと逆に動いたように。

案内が終わってクロージングのシーン。
必要性もしっかり説明できて「では、お申込み手続きに・・・」と促したとき、
お客様から「父に相談してから」と言われてしまいました。
結果的に「即決」することができませんでした。

そこで「ビデオを巻き戻す」

お父様に相談しなければならない、という事実を、とこで「聞き逃した」のだろう。
会話の中の、どこにヒントがあったのでしょうか。
どこかに、お父様の存在を伺わせるポイントがあったはずなのです。

管理物件の入居者から内容証明郵便が届きました。
キッチンの水の流れが悪く、原因を究明するまで水の使用を自粛してもらっていたのです。
原因を探るには階下の入居者の部屋に入らなければなりません。
しかし、なかなか連絡がとれず、
取れたあとも「しぶしぶ」と了承してくれませんでした。
結果的に2週間以上もかかってしまい、その間、キッチンで水を流せませんでした。
そのことに入居者は怒り、「その間の家賃を返せ」という内容でした。

そこで「ビデオを巻き戻す」

このトラブルは、どこで未然に防げたのでしょう。
前の入居者の退室チェックのとき、キッチンの水の流れが悪いことに、なぜ、気付かなかったのか。
階下の入居者から簡単に了解を得るために、契約前に説明することや、交わしておくべき書類があったでしょうか。
たとえ、2週間以上もかかってしまっても、内容証明郵便を出すまでに「こじらせる」ことは防げなかったのでしょうか。
もっと頻繁に連絡して、理解を求めるべきだったのです。

今回のプロセスのどこかに、未然に防げるポイントが「必ず」あったはずです。

スタッフがミスを犯した時、
「だから、あれほど言ったじゃないか」と責めるよりも、
「ビデオを巻き戻してみようか。どこに原因があったか見つけてみよう」と言った方がやさしいですね。
そのスタッフも、2度と同じ過ちを繰り返さないでしょう。
そして後輩にも、同じように指導するようになるでしょう。

もちろん、一番「巻き戻さなくてはならない」のは自分自身なのですが。

 

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